株式会社ヤナコ機器開発研究所
分析機器・科学機器遺産 No.2 ポーラログラフ装置
京都大学農学部の志方益三教授は、留学先のチェコスロバキア・カール大学において試作された「ヘイロフスキー・志方式ポーラログラフ装置」の製品化を、帰国後の1925年に柳本製作所に要請した。柳本製作所は京都大学の舘勇教授の指導を受けて製品化に取り組み、1927年に完成し、市販した。
この装置は、滴下水銀電極を指示電極とし、電解液の電流電圧曲線を写真印画紙上に自記記録させるものであった。印可電圧と電解電流との相関変化(ポーラログラム)を記録するということは、ペン記録式の電子管記録計が出現する1950年代まで、自記記録のできる画期的な分析機器であり、本装置は、機器分析の始祖ともいえる装置である。
なお、ポーラログラフィの発明者であるヘイロフスキー教授は、1959年にノーベル化学賞を受賞した。
(写真の装置は、平成24年に分析機器・科学機器遺産に認定された実機です。)
JAIMA 第1回分析機器・科学機器遺産認定(2012) No.2 参照方。
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